★★三田主水先生に『飛行船月光号殺人事件』の書評を頂きました!★★
- 2018/07/30 13:17
- カテゴリー:作品・お仕事
伝奇時代劇アジテーターの三田主水先生に『飛行船月光号殺人事件 謎ニモマケズ』(祥伝社文庫)の書評を頂きました。
とても素晴らしい書評です。皆さまに、お読み頂ければ嬉しいです!
★「時代伝奇夢中道 主水血笑録」(2018.07.30)
――鳴神響一『飛行船月光号殺人事件 謎ニモマケズ』 名探偵・宮沢賢治、空の密室に挑む
最後の部分を引用させて頂きます。
――しかし、これは実に作者らしいと感じさせられたのは、本作で描かれた事件の背後に潜むもの、そしてそれを生み出したものと許すものに対する鋭い視線の在り方であります。
終盤において賢治が珍しく怒りを露わにする相手こそは、本作における真の悪なのであり――そしてそれはまた、決して滅びることなく、我々の周囲にも蟠っているものなのでしょう。そしてまた、本作の年代設定にも、ある意図を感じるのも、決して考えすぎではないのではないかと感じるのです。
(さらに言えば、その存在が賢治のある行動へのエクスキューズとなっているのもまた、賛否はあるかもしれませんが、ミステリの構造として面白いところです)
昭和5年という時代を舞台とし、宮沢賢治を探偵役とした本格ミステリである本作への、深いご理解を頂き感激です。
また、大変にあたたかいお言葉を頂戴し、とても嬉しく光栄です。
執筆への、とても大きな勇気を頂くことができました。
本当にありがとうございました。
三田先生は、時代小説の文庫解説や書籍等の解説でご活躍なさっています。
先日も『能舞台の赤光 多田文治郎推理帖』(幻冬舎文庫)の書評を頂きました。
また、過去のすべての作品で書評を頂戴し、心より感謝しております。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。