ある日の空30 「カトリック元町教会の月」
以前も書いたが、函館は大好きな街である。
夏、秋、冬と、春を除いた季節にそれぞれ何度も訪れている。
仕事がらみで十日以上滞在したこともあるし、小説の舞台に選んだこともある。
観光地として高い人気を持つことは言うまでもないが、赤レンガ倉庫での買い物と函館山の夜景だけでは些かもったいない。
この街に残された数多い歴史的建造物に囲まれ、函館湾と津軽海峡、函館山が作る自然の移ろいに身を委ねる時、訪れた人は、自分があたかもドラマの登場人物にでもなったかのような
心地よい錯覚に包まれることだろう。
などと言ったら、函館出身の友人に、「そりゃ旅人の勝手な思い込みだよ」と笑われるかもしれない。
だが、これだけは確かである。
僕の知る函館人は素敵な人ばかりである。
Tさん。昨夜のスペシャル・パスタ。本当に美味しかったです。
ごちそうさまでした。
写真は、深夜のカトリック元町教会の尖塔。
三脚を立て、月に見惚れながら撮影した一枚。