今日は、大学の教養ゼミの同窓会でした。
今日は、大学時代の恩師、鈴木重生先生を囲んでの同窓会でした。
法学部出身なのですが、僕の大学には教養課程にもゼミがありました。
僕は、フランス文学者で、小説家でもいらっしゃる鈴木重生先生のゼミを履修していました。
このゼミのテーマが、いまの仕事につながる「大衆小説の面白さを考える」だったのです。
テキストは、もう絶版になってしまいましたが、学藝書林の『物語の饗宴』というアンソロジーでした。
先生がお選びになった、この本がスゴい。
Amazonに掲載されている内容紹介によれば……
――直木三十五の時代劇あり、江戸川乱歩の推理小説あり、夢野久作のサスペンスあり、水上勉の説話あり、星新一のショート・ショートあり。小松左京、司馬遼太郎の自選作をも収録。世にも不思議な18の物語。――
この本から、一人一作を選んで、そのゼミ員なりの分析を発表し、みんなで意見を交わし合うという、本格的なゼミでした。
先生は、基本的にはゼミ員の話を黙って聞いていらっしゃるというスタンスだったのですが、時々、鋭い一言を下さいました。
小説のおもしろさ、難しさというテーマについて、先生から教えて頂いたことは、少なくありません。
ちなみに、僕が選んだ作品は、江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』でした。
その頃の未熟な発言を思い起こすと、いまでも顔から汗が噴き出します。
当時のメンバーは23名。実に多士済々なメンツでした。
大学時代は、すごく盛り上がり、先生にもご出席頂いて、自主ゼミや合宿も開催しました。
僕にとっては、専門ゼミ以上に大切な存在でした。
数年前に、同窓会が始まりました。最低でも一年に一回、先生を囲んで小説好きだった30年前のワカモノたちが集まります。10名くらいのメンバーが集まった会もありました。
その上、ただの同窓会ではなく、いまでもゼミをやるのです!
今回は、とても嬉しいことに、『わたしが愛したサムライの娘』を選んで下さいました。
鈴木先生をはじめ、皆さまから貴重なご意見を頂き、本当に素晴らしい会でした。
鈴木先生、ご参加の皆さま、本当にありがとうございました。