大胆な視点で歴史を見つめ、繊細な筆で描き続ける歴史時代小説界の若手ホープ、谷津矢車先生。(僕より先輩作家でいらっしゃいます)
ツイッターに谷津先生が『脳科学捜査官 真田夏希 パッショネイト・オレンジ』のありがたいご感想をご投稿下さいました。
谷津先生のお許しを頂いてこちらに転載致します。 皆さまにも、ぜひ、お読み頂きたいです。
――『脳科学捜査官 真田夏希 パッショネイト・オレンジ』 (鳴神響一 角川文庫) 読了。脳科学捜査官である真田夏希の勤める神奈川県警に、ある犯行声明、殺害予告が届く。夏希はいつものようにSNSを駆使し、犯人と接触を試みようとするのだが……?
本シリーズも六作目、登場人物たちもキャラクター性の積み上げがなされており、登場人物の掛け合いを呼んでいるだけでも十分楽しいシリーズ。それにしても、今作はアリシアの相棒である小川の意外な趣味に驚かされました。「お前、こっち側の住人だったのか!」と思わず叫ぶなど。
それはさておき、二巻ほど前から、夏希の成長が著しいですね。新時代の犯罪に立ち向かう夏希は、どんどん捜査の様々な場面において欠くべからざる人物に育っていっています。今作でも、夏希の成長は必見。
ストーリーについてもまさに王道のサスペンス。ぐいぐい読ませるのは、著者さんがエンターテイメントを熟知しておられるためでしょう。
そしてそれゆえにストーリーを詳述できないのですが、個人的推しである上杉が大活躍の巻なので、一ファンとしては非常に嬉しい……。いいよね、上杉……。有能なのに諸般の事情で組織から弾かれている警察人……。――
谷津先生、本当にありがとうございます。
過分なお言葉を頂戴し、次回作への大きな勇気を頂けました。
そうなのです。小川は皆さまの予想とはちょっと違ったタイプだったのです。
夏希の成長を感じ取って下さり、上杉を気に入って頂き嬉しいです。
今後とも鳴神作品をどうぞよろしくお願い申しあげます。
★谷津先生の『廉太郎ノオト』(中央公論新社)が第66回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(高等学校の部)に選ばれました!
素晴らしいです!
写真は近所のヒマワリ。
Pentax K-1 + DFA 28-105mmF3.5-5.6